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4.SPT受益証券に係る収益の帰属と計上時期無記名の公社債、無記名の株式又は無記名の貸付信託、投資信託若しくはSPTの受益証券について、元本の所有者が利子、配当又は収益の分配(以下「利子等」という)を受けず、他の者が利子等の支払を受ける場合には、その元本の所有者がその支払を受けるものとみなして、所得税法が適用される(所法14@)。
また、利子等の計算期間中に元本の所有者に異動があった場合には、最後の所有者がその利子等の支払を受ける者とみなされる(所法14A)。
従来、無記名の公社債の利子、無記名の株式の配当又は無記名の貸付信託若しくは証券投資信託の受益証券に係る収益の分配については、その性質上その所得の存在やその帰属者を特定することが難しいことから、収入金額の計上の原則(具体的には、その収益の分配に係る計算期間の満了の日等)によることなく、実際にその支払を受けるときに、その支払を受けた金額は各種所得の収入金額に計上されていた。
SPTが創設され、その受益証券も、基本的には無記名のものと考えられるため、2000年度税制改正により、従来の無記名の貸付信託又は証券投資信託の受益証券と同様に、「SPT受益証券に係る収益の分配」は無記名公社債の利子等の帰属の原則の適用対象とされることになった。
また、SPTの受益証券に係る収益の分配に係る収入金額の計上時期については、収入金額の計上の原則によることなく、実際にその支払を受けるときに、その支払を受けた金額により計上する(所法36B)。
5.配当所得としての取扱い配当所得とは、法人(公益法人等及び人格のない社団を除く)から受ける利益の配当、剰余金の分配(出資に係るものに限る)、基金利息並びに投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託を除く)及びSPTの収益の分配(以下「配当等」という)に係る所得をいい(所法24@)、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配については利子所得とされる利子等に含まれるため上記の配当等とされる投資信託の収益の分配の範囲からは除かれている。
つまり、従来、所得税法上の配当所得の範囲には、本来は利益処分の性格をもたない基金利息、利益の前払的性格をもつ中間配当、配当・利子・有価証券の譲渡益等の混合から成る証券投資信託の収益の分配など、その経済的実質からみて、出資者が出資者の立場で受ける利益の配分と認められるものが広く含まれている。
SPTの収益の分配については、基本的には、その経済的実質において出資者がファンドから出資者の立場で受ける利益の配分と同視し得るものと考えられることから、2000年度税制改正により、配当所得とされる配当等の範囲に包含され、従来の証券投資信託の収益の分配と同様の取扱いがなされる。
6.配当控除の不適用所得税法においては、居住者が利益の配当(商法又は特定資産流動化法の規定による中間配当を含む)、剰余金の分配又は投資信託若しくはSPTの収益の分配に係る配当所得(外国法人から受けるものを除く)を有するときは、次の区分に応じて、それぞれ次により計算した金額がその者の算出税額から控除(配当控除)される(所法92@)。
このように、所得税法上、SPTの収益の分配は配当所得の範囲に包含されるが、租税特別措置法においてその経済実質や他の商品との課税のバランス等を考慮した課税方法が採られ、その結果、SPTの収益の分配に係る配当等に係る配当所得については配当控除は適用されない(措法9@五、A)。
7.非居住者に対する源泉分離課税の適用国内に恒久的施設を有しない非居住者等の一定の要件に該当する国内源泉所得に対する所得税については分離課税が行われ、その所得税の課税標準は、原則として、その支払を受けるべき一定の国内源泉所得の金額である。
しかし、無記名の有価証券の利子・配当等など一定の要件に該当する国内源泉所得の金額については、例外として、それぞれその金額が以下のごとく別途定められている(所法169)。
SPTの受益証券に係る収益の分配は、上記の「支払いを受けた金額が非居住者の源泉分離課税の課税標準とされる国内源泉所得の範囲」に包含されている。
8.信託財産に係る利子等の課税特例の適用内国法人である信託会社(信託業務を兼営する金融機関を含む)が、次に掲げる信託の信託財産に属する公社債、合同運用信託、投資信託、SPT、株式又は出資(以下「公社債等」という)について、国内においてその利子又は配当等の支払をする者の帳簿に、その公社債等がこれらの信託の信託財産に属する旨など一定の事項の登載を受けていれば、その登載を受けている期間内に支払われるその利子又は配当等については、源泉徴収が行われず所得税も課されない(所法176)。
従来、信託会社がその引き受けた合同運用信託又は証券投資信託の信託財産について納付した所得税(外国所得税を含む)の額は当該合同運用信託又は証券投資信託の収益の分配に係る源泉徴収所得税の額から控除され、この場合、その控除される所得税の額は、当該合同運用信託又は証券投資信託の収益の分配の額の計算上、収益の分配の額に加算しなければならない。
2000年度税制改正により、SPTのうち一定の要件を満たすSPTが上記の所得税が非課税とされる特例の対象となる「公社債等」の範囲に包含された(所法176@)。
つまり、非課税とされる具体的な信託として、SPTのうち「信託される特定資産が主として有価証券であるもの」が追加された(所法176@一)。
「信託される特定資産が主として有価証券であるもの」に限定されているのは、非課税それ自体が他の措置と比べ非常に有利なものであること及び信託財産につき所得税の納付(源泉徴収)が行われた場合にはその信託の収益の分配に係る源泉徴収所得税の額から控除する措置が講じられていることを踏まえたものであり、年金信託(上記Aに掲げる信託をいう)を除き、従来、非課税制度の対象とされる信託は、信託された信託財産を主として有価証券に対する投資として連用する証券投資信託に限定され、こうしたもののみに限って利子又は配当等を非課税とすることで十分とされてきたことと同様の事情にあると考えられたからである。
なお、その設定に係る受益証券の募集が公募により行われた「投資信託(証券投資信託を除く)」については、上記のような所得税法の考え方から離れ、別途の政策的観点から、租税特別措置法において源泉徴収を行わないこととする措置が講じられている(措法9の3A)。
Aの信託財産について納付した所得税の額を収益の分配に係る源泉徴収所得税の額から控除する特例の対象となる信託として、特定投資信託以外の投資信託が包含された(所法176A)。
つまり、特定投資信託は、その各計算期間の所得に対し法人税が課税されるため、その信託財産につき納付した所得税の額がある場合には各計算期間の所得に対して課される法人税の額の計算上、その納付した所得税の額を控除することができ、また、控除しきれない部分の金額については還付を受けることができる。
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